睡眠と認知症。
2018年7月23日睡眠
各地で35℃を超える猛暑日が続いていて、夜も熱帯夜が毎日のように続いていますが皆さんはよく眠れているでしょうか?
夏場は一年を通して一番眠れない時期です。熱帯夜の夜は我慢せずエアコンを入れるなど、快適に眠れる環境を作ってしっかりとした睡眠をとってください。
そんな眠れないと起こりうる睡眠の弊害についてご紹介いたします。
【認知症は睡眠によって決まる!?】
認知症と睡眠が関係しているとは意外に思うかもしれません。
日中フル稼働している大脳は、眠らない限り休むことが出来ません。物事を考えたり、感情をコントロールしたり、また手足を動かすのも全て脳の指令によるものです。
健康な人でも、睡眠不足のときは、集中力や記憶力、判断力、意欲が低下し、物忘れや、事故が起こりやすくなります。これらは、まさに認知症の症状に合致します。脳の休息が不十分な状態が続けば、認知症になるのも当たり前なのです。
基本的に、認知症とは、脳の細胞が死んでしまったり、働きが悪くなることによって起こる病気です。認知症にも種類がありますが、約6割が『アルツハイマー型認知症』です。
アルツハイマー型認知症の原因は、健康な脳なら排出されるはずの老廃物が排出されずに脳に溜まり、脳の神経が壊れて徐々に萎縮していくことだと考えられています。この、脳の老廃物を出す作業は睡眠中にしか行われないことがわかりました。
認知症発症の原因である老廃物(アミロイドβ)は発症する20~30年前から溜まり始め、30~40歳代くらいから、睡眠不足になると急激に溜まり始めるそうです。将来、認知症になるかどうかは30~40歳代からの睡眠習慣が鍵になることを覚えておいてください。
そして、認知症発症に関係すると考えられるのは、睡眠時間だけではなく、睡眠の質とも関係しています。米国・ワシントン大学の研究グループによると、ベッドに寝ているわりには眠れている時間が短い、つまり睡眠の質が悪いと、睡眠の質が良い人に比べ、初期のアルツハイマー型認知症を発症する確立が『5倍以上』高くなると報告されています。
つまり、起きている間の脳は常にフル稼働していて、その間に脳にはゴミが溜まります。そのゴミを掃除するのは睡眠中だけです。睡眠時間が短すぎたり、睡眠の質が悪いと、脳のゴミが蓄積していき、認知症になりやすいということなのです。
若いから多少睡眠不足でも大丈夫。なんてことはありません。睡眠負債は体にとって何一つ良いことはありません。常日頃からキチンと睡眠時間をとるように心がけてください。
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